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タイ不動産の税金と費用|取得・保有・売却の全体像

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タイ不動産の税金と費用|取得・保有・売却の全体像

タイ不動産の税金と費用を取得・保有・売却の3段階で総整理。移転登記料2%・土地家屋税・特定事業税3.3%など、日本人が払う税金の仕組みと目安をAsiaProp掲載物件データを使って解説します。

タイ不動産の税金と費用|取得・保有・売却の全体像

Photo by Sua Truong on Unsplash

結論から言うと、タイ不動産の税金と費用は「取得時」「保有中」「売却時」の3段階で発生し、それぞれ税率も負担する人も異なります。代表的なのは取得時の移転登記料(評価額の2%)、保有中の土地・建物税、売却時の特定事業税(3.3%)です。この記事では、日本人がタイで不動産を買って・持って・売るまでにかかる税金と費用の全体像を、AsiaProp掲載物件のデータを使いながら整理します。

なぜ全体像を先に押さえるべきかというと、タイの不動産税は日本と仕組みが違い、「購入時だけ」「保有中だけ」を見ても総コストを見誤るからです。特に売却時は保有年数によって税額が大きく変わります。まずは3段階のどこで何がかかるかを地図のように把握しておきましょう。

タイ不動産の税金と費用は取得・保有・売却の3段階

タイ不動産の税金と費用は取得・保有・売却の3段階

Photo by natcha t. on Unsplash

タイ不動産にかかる税金と費用は、大きく3つのタイミングに分かれます。1つ目は購入・取得時で、移転登記料や印紙税など登記にともなう費用が中心です。2つ目は保有中で、2020年から課税が始まった土地・建物税(土地家屋税)と、コンドミニアムなら管理費がかかります。3つ目は売却時で、特定事業税・印紙税・源泉所得税といった譲渡にかかる税金が発生します。

日本の固定資産税のように「毎年必ず大きな税金がかかる」イメージとは異なり、タイでは住宅用コンドミニアムの保有税はかなり低く抑えられています。一方で、取得時と売却時にまとまった費用がかかるのが特徴です。国土交通省の海外建設・不動産市場データベースでも、タイの不動産税制は「取得・保有・売却・賃貸」で分けて整理されています。AsiaPropの掲載物件はコンドミニアムが338件(全体の約74%)を占めており、外国人が現実的に対象とするのは、この「コンドミニアムの税金と費用」が中心になります。

購入・取得時にかかる税金と費用

購入・取得時にかかる税金と費用

Photo by Nopparuj Lamaikul on Unsplash

購入時にまずかかるのが移転登記料(譲渡手数料)で、物件評価額の2%です。これは買主と売主が折半するのが一般的ですが、契約しだいで負担割合が変わるため、売買契約(SPA)の段階で必ず確認しておきましょう。新築のオフプラン物件では、デベロッパーが「登記費用は買主負担」と定めているケースもあります。

加えて、印紙税(評価額の0.5%)が原則としてかかります。住宅ローンや抵当権を設定する場合は、ローン額の1%(上限20万バーツ)の抵当権設定登記費用も発生します。これらの登記関連費用に、弁護士費用(3〜5万バーツ程度)や海外送金手数料が加わります。外国人がコンドミニアムを買うときは購入代金を海外から送金した証明(FET書類)が必要で、その送金にも手数料がかかる点を見込んでおきましょう。

具体的に見ると、AsiaProp掲載物件の1BRコンドの平均価格は約704万バーツです。この物件を例にすると、移転登記料2%(うち買主負担が半分なら約7万バーツ)、印紙税0.5%、弁護士費用などを合わせ、諸費用の合計はおおよそ物件価格の2〜4%が目安になります。より広い2BRコンド(AsiaProp掲載の平均価格は約1,543万バーツ)なら、移転登記料2%だけで約31万バーツと、物件価格に比例して増えていきます。

注意したいのは、これらの費用の基準が「評価額」である点です。タイでは土地事務所が定める評価額をもとに計算されるため、実際の売買価格とは一致しないのが普通です。また、移転登記料を買主と売主のどちらがどの割合で負担するかは契約しだいで変わるため、売買契約(SPA)の段階で必ず書面に明記しておきましょう。項目別の詳しい試算はタイ不動産の購入諸費用シミュレーションで確認できます。

保有中にかかる税金(土地・建物税)

保有中にかかる税金(土地・建物税)

Photo by natcha t. on Unsplash

保有中の主な税金が、土地・建物税(土地家屋税)です。2019年に新しい土地家屋税法が制定され、2020年から新法に基づく課税が始まりました。旧法では賃貸価格に年率12.5%という重い税が課されていましたが、新法では土地・建物・コンドミニアムユニットの「評価額」を課税標準とし、利用目的(農地・住宅地・商業地)に応じて税率が決まる仕組みに変わっています。

住宅用として保有するコンドミニアムの場合、税率は評価額に対してごく低い水準(実務上はおおむね0.02〜0.10%程度とされます)にとどまります。さらに、住居登録があり土地と建物の所有権を両方持つ「主たる住居」については、評価額5,000万バーツ以下の部分が免除されます。AsiaProp掲載コンドの約76%は3,000万バーツ以下で、多くの物件がこの低税率の範囲に収まります。なお、コンドミニアムの共用部分は課税対象外で、課税されるのは自分が所有するユニット部分です。税率や免除条件は変更されることがあるため、最新の金額はタイ歳入局や地方自治体、専門家に確認してください。

実は保有中のコストで見落としやすいのは、土地・建物税よりも管理費(CAM Fee)のほうです。管理費の相場は50〜150バーツ/㎡/月で、47㎡の1BRなら月2,350〜7,050バーツ、年間では数万バーツに達します。これに加え、購入時には修繕積立金(シンキングファンド)として㎡あたり500〜1,000バーツ程度がかかります。つまり、毎年の固定資産税は数千バーツ規模でも、管理費を含めた保有コスト全体ではそれを上回るのが実情です。なお、その物件を賃貸に出して家賃収入を得ている場合は、住宅用ではなく商業・その他の利用とみなされ、土地・建物税が高い税率になる可能性があります。管理費の詳しい相場はタイのコンドミニアム管理費の相場で確認できます。

売却時にかかる税金

売却時にかかる税金

Photo by Noppon Meenuch on Unsplash

売却時は税金が最も複雑になります。まず移転登記料2%がここでもかかります。次に、保有期間が5年未満で売却する場合は特定事業税(SBT)3.3%が課されます。一方、5年以上保有してから売却するか、相続で取得した物件の場合は特定事業税が免除され、代わりに印紙税0.5%となります。つまり「5年」を境に税負担が変わる点が、タイ不動産売却の大きなポイントです。

加えて、売主が個人の場合は源泉所得税がかかります。これは建物の評価額と保有年数に応じた累進方式で、評価額のおおよそ5〜37%の範囲で計算されます(法人が売主の場合は評価額または市場価格の高い方の1%)。短期で売って利益を狙うと税負担が重くなりやすいため、出口のタイミングは保有年数とあわせて考える必要があります。

イメージしやすいよう、AsiaProp掲載の1BR平均704万バーツの物件を5年未満で売る場合を考えてみましょう。移転登記料2%(約14万バーツ・折半が一般的)に加え、特定事業税3.3%(約23万バーツ)、さらに源泉所得税が乗ってきます。一方、同じ物件を5年以上保有してから売れば特定事業税は免除され、印紙税0.5%(約3.5万バーツ)に置き換わるため、売却時のコストは大きく下がります。「いつ売るか」で手残りが変わるのがタイ不動産の特徴で、誰が登記料を負担するかも契約交渉のポイントになります。売却の流れや市場環境はタイ不動産の出口戦略でも解説しています。

日本人が見落としやすい二重課税と為替の注意点

日本人が見落としやすい二重課税と為替の注意点

Photo by Waranont (Joe) on Unsplash

読者が次に気になるのは「タイで払った税金は、日本でも課税されるのか」という点でしょう。日本とタイのあいだには日タイ租税条約が結ばれており、二重課税を避ける仕組みがあります。ただし、日本の居住者か非居住者かによって取り扱いが変わるため、賃貸収入や売却益が出た場合の申告は、日タイ双方の税制に詳しい税理士に確認するのが安全です。

特に注意したいのが賃貸収入です。タイ国内のコンドを貸して家賃を得ると、その所得はタイで個人所得税の対象になります。さらに日本の居住者であれば、日本でも全世界所得として申告が必要になる場合があり、そのときに租税条約による外国税額控除でタイで払った税金を調整する流れになります。「タイで完結する」と思い込まず、日本側の申告義務もあわせて確認しておきましょう。

もう一つの見落としが為替です。税金や費用はバーツで支払うため、円安が進むと円換算での負担が増えます。たとえば移転登記料2%でも、レート次第で円ベースの金額は変わります。AsiaPropの物件ページでは最新の価格感を確認できるので、為替を含めた総額で予算を組みましょう。外国人の購入ルールや名義の問題など法律面は外国人が知るべきタイ不動産の法律、税金の基本はタイ不動産の税金ガイドもあわせてご覧ください。税制は変わることがあるため、最終的な金額は専門家にも確認しておきましょう。

タイ不動産の税金と費用のポイント

タイ不動産の税金と費用のポイント

Photo by Ragnar Vorel on Unsplash

  • タイ不動産の税金と費用は「取得・保有・売却」の3段階で発生し、税率も負担者も段階ごとに異なります。
  • 取得時は移転登記料(評価額の2%・買主と売主で折半が一般的)と印紙税0.5%が中心で、諸費用の目安は物件価格の2〜4%です。
  • 保有中の土地・建物税は2020年から課税開始。住宅用コンドは低率で、主たる住居は評価額5,000万バーツ以下が免除されます。
  • 売却時は5年未満なら特定事業税3.3%、5年以上なら印紙税0.5%となり、加えて個人売主には評価額の5〜37%の源泉所得税がかかります。
  • 日タイ租税条約による二重課税の調整と、バーツ建て費用の為替リスクも忘れずに見込んでおきましょう。

取得・保有・売却それぞれの詳しい計算は、タイ不動産の購入諸費用シミュレーションタイ不動産の税金ガイドもあわせてご確認ください。

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