タイ不動産の契約の流れを結論から言うと、「予約金(リザベーション)→売買契約(SPA)→残金決済・登記」という3段階で進みます。日本のように仲介会社が間に入って重要事項説明を行う形とは異なり、買主自身が契約書の中身と支払いタイミングを確認しながら進める場面が多いのが特徴です。この記事では、外国人がタイでコンドミニアムを買う際の契約の流れを、各段階の支払い・必要書類・注意点に分けて整理します。
全体像をつかんでおくと、「いつ・いくら・何のために払うのか」が見通せます。特に外国人は、購入代金を海外から送金してFET(外貨送金証明書)を取得しないと所有権登記ができないため、送金のタイミングを契約の流れの中に正しく組み込むことが重要です。
タイ不動産の契約の流れは3段階
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まず全体像です。中古コンドの一般的な取引では、契約は次の3段階で進みます。
- 予約金(リザベーションフィー):物件を仮押さえする
- 売買契約(SPA):契約書を締結し手付金を支払う
- 残金決済・登記:残金を払い土地局で名義を登記する
新築のオフプラン(竣工前販売)の場合は、契約時に物件価格の10〜30%程度を手付金として支払い、残金は竣工時に決済する形が一般的です。中古は売主との交渉次第ですが、予約金→手付→残金のリズムは共通しています。
前提として押さえたいのが「49%ルール」です。コンドミニアム1棟の総専有面積の49%までしか外国人名義で買えないため、契約に進む前に、買いたい部屋が外国人枠に入っているかを必ず確認します。ここを確認せずに契約すると、登記の段階で名義が通らないリスクがあります。購入全体の流れはタイ不動産の買い方ガイドで俯瞰できます。
ステップ1:予約金(リザベーション)で物件を押さえる
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最初の段階は予約金の支払いです。気に入った物件が決まったら、リザベーションフィーとして数万〜十数万バーツを支払い、一定期間その物件を仮押さえします。この間に売主は他の買主に売らないという約束になります。
予約金は、その後の売買契約に進めば手付金や代金の一部に充当されるのが一般的です。一方で、買主の自己都合でキャンセルした場合は返還されないことが多いため、「本当にこの物件で進めるか」をある程度固めてから支払うのが安全です。予約金を払う前に、価格・引き渡し時期・外国人枠の有無・諸費用の負担割合といった基本条件を口頭ではなく書面(予約確認書)で残しておくと、後のトラブルを防げます。
価格の目安として、AsiaPropの掲載物件データでは1BRコンドの平均価格は約704万バーツ、2BRが約1,543万バーツです。予約金は物件価格に対してごく一部ですが、キャンセル時に戻らない可能性があるお金だという点は意識しておきましょう。
ステップ2:売買契約(SPA)の締結と手付金
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次が売買契約書(Sale and Purchase Agreement、SPA)の締結です。ここで物件価格・支払いスケジュール・引き渡し時期・キャンセル条項・名義などの条件が正式に確定します。契約時には手付金を支払うのが一般的で、オフプランでは物件価格の10〜30%程度が目安です。
この段階は金額が大きく、後戻りしにくい重要なポイントです。契約書はタイ語と英語の両方を確認し、特に「引き渡しが遅れた場合の取り扱い」「キャンセル時の返金条件」「諸費用をどちらが負担するか」を細かくチェックします。移転登記料(物件価格の2%)や印紙税(0.5%)といった諸費用は金額が大きいため、負担割合の取り決めがあいまいだと数十万バーツ単位で想定がずれます。たとえば704万バーツの物件なら移転登記料だけで約14万バーツです。
英語やタイ語の契約書に不安がある場合は、弁護士に契約書のレビューを依頼するのが安心です。費用は3〜5万バーツ程度が目安で、名義や瑕疵に関するリスクを事前に洗い出せます。法的な注意点はタイ不動産の法律で整理しています。
手付金の割合は、買主のリスクにも直結します。オフプランで30%を先に払う契約は、デベロッパーが竣工前に資金繰りに行き詰まった場合、支払い済みの金額が戻りにくくなるリスクをはらみます。新築のオフプランを選ぶ際は、契約書の支払いスケジュールが竣工の進捗に連動しているか、エスクロー(第三者預託)の仕組みがあるかを確認すると安全度が上がります。中古でも、手付を払ってから残金決済までの期間が長い場合は、その間の物件の状態維持や引き渡し条件を契約に明記しておきましょう。「いつ・いくら払えば、いつ自分の名義になるのか」を一枚の紙に書き出して整理しておくと、支払いと引き渡しのズレに気づきやすくなります。
ステップ3:残金決済と所有権登記
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最後の段階が残金決済と所有権登記です。外国人の場合、ここで重要になるのが海外からの送金とFET(外貨送金証明書)の取得です。購入代金は必ず国外からタイへ外貨で送金し、受け取り銀行からFETを発行してもらいます。このFETがないと、外国人名義での所有権登記ができません。タイ国内にあるバーツで支払うと証明が取れないため、送金のタイミングは残金決済日から逆算して余裕を持って手配します。
送金とFETが整ったら、買主・売主(または代理人)が土地局(Land Office)に出向き、残金を決済すると同時に名義の移転登記を行います。登記が完了して初めて、正式にその物件の所有者になります。登記時の諸費用や税はタイ歳入局の規定に基づいて計算され、移転登記料2%・印紙税0.5%などが発生します。
契約の流れでよくある疑問が「結局どの書類を準備すればいいのか」です。FETを含む必要書類の一覧は購入に必要な書類一式にまとめています。流れと書類の両方を押さえれば、初めての契約でも落ち着いて進められます。
まずは契約の対象になりそうな物件を具体的に見てみると、流れがぐっとイメージしやすくなります。
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