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タイの地震保険と災害への備え|移住前に確認すること

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タイの地震保険と災害への備え|移住前に確認すること

タイでは保険未加入が普通。日本との違い・加入の考え方・防災アプリ・揺れた時の行動まで、バンコク移住者向けに実用的にまとめました。

AsiaProp編集部·
タイの地震保険と災害への備え|移住前に確認すること

Photo by Simon PALLARD on Unsplash

バンコクへの移住を考えるとき、物件選びと同じくらい大切なのに見落とされがちなのが「保険と備え」です。日本では賃貸契約時に保険加入がほぼ当たり前ですが、タイの事情は大きく異なります。

2025年3月のミャンマー地震を機に、バンコク在住者の間で「もし地震が起きたとき、自分は守られているのか」という問いが広がりました。この記事では、タイの保険事情・日本との違い・住み始めてから自分でできる備えを、移住検討者の目線で整理します。

まず知るべき:タイは「保険未加入が普通」

まず知るべき:タイは「保険未加入が普通」

Photo by Anil Nallamotu on Unsplash

日本では賃貸契約のほぼすべてに火災保険の加入が求められます。入居時に半ば自動的に保険に入る、という感覚の方も多いでしょう。

タイは違います。現地の不動産会社によると、タイでは保険加入が義務付けられておらず、ほとんどの入居者が火災保険や住宅保険に未加入の状態です。コンドミニアムのオーナーが建物全体に保険をかけていることはありますが、室内の家財や個人の損害をカバーする保険は、自分で用意しなければカバーされません。

2025年の地震後、実際にこんなことが起きました。揺れによって室内に損傷が生じた入居者が修理を求めたところ、見積もりで工務店へのキックバックが発生しているケースが報告されました。また、地震被害の保険請求受付が4月末で終了するなど、補償には期限があることも判明。保険に入っていなかった入居者は、費用をすべて自己負担せざるをえない状況になりました。

「地震が少ない国だから保険は不要」という考え方は、リスクの過小評価につながります。頻度が低くても、起きたときの費用は現実のものです。

日本の地震保険との違い

日本の地震保険との違い

Photo by Braden Jarvis on Unsplash

日本で地震保険に入ったことがある方は、タイの保険事情との違いを理解しておく必要があります。

日本では、地震保険は単独では加入できず、火災保険とセットで契約する仕組みになっています。地震・噴火・津波による損害は火災保険では補償されないため、地震保険を別途付帯する必要があります。この「火災保険+地震保険のセット」という考え方自体、日本特有の制度設計です。

タイには、日本のような地震保険の制度が整っていません。地震リスクをカバーする保険商品がまったく存在しないわけではありませんが、日本のように一般的ではなく、どこでも手軽に加入できる状況ではない。つまり、タイで地震への備えを保険で確保するには、自分で積極的に動く必要があるということです。

タイで入れる保険の考え方

タイで入れる保険の考え方

Photo by Road Trip with Raj on Unsplash

では、バンコクで暮らすなら何に入ればいいのか。現時点での現実的な考え方を整理します。

火災・家財保険への加入

タイにも火災・家財保険は存在します。現地の日系保険会社や、バンコクを拠点とする不動産会社(日本語対応の賃貸仲介会社など)が取り扱っているケースがあります。室内の家財を補償するタイプを選ぶと、地震以外の事故(水漏れ・火災など)も含めて幅広くカバーできます。

地震リスクを含む特約の確認

火災保険に地震特約が付けられるかどうかは、保険会社によって異なります。加入前に「地震による損害も補償されるか」を必ず確認しましょう。補償されない場合は、その前提で生活防災を強化する考え方に切り替えます。

海外在住者向けの保険も選択肢に

日本の保険会社が提供する海外在住者向けの保険商品や、クレジットカードに付帯する海外旅行保険(長期滞在に対応したもの)を組み合わせる方法もあります。ただし補償範囲は商品ごとに異なるため、地震リスクがカバーされるか個別に確認が必要です。

いずれにしても「よく分からないから保険に入らない」という選択が最もリスクが高い。まず現地の日系不動産会社や保険の窓口で相談してみることをおすすめします。

保険以外の備え:防災アプリと日常の準備

保険以外の備え:防災アプリと日常の準備

Photo by Jakob Owens on Unsplash

保険と並んで重要なのが、日常の防災意識です。

防災アプリの活用

2025年の地震を機に、タイでは「Thai Disaster Alert」などの防災アプリへの注目が高まりました。日本の緊急地震速報のような即時通知とは異なりますが、気象庁の情報やPM2.5の数値なども確認でき、在住者に広く使われています。バンコクに移住したら初期設定としてインストールしておく価値があります。

揺れた時の行動

バンコクは高層コンドミニアムが多い都市です。揺れを感じたら、まず扉を開けて脱出経路を確保し、建物の外に出ることが基本です。2025年の地震の際、多くの在住者が日が暮れるまで道路や広場で過ごしていたことが報告されています。「どこに避難するか」をあらかじめ考えておくと、いざという時に冷静に動けます。

日本の行政との連携

在タイ日本大使館は、2025年の地震後に被害情報の発信や専門家派遣など積極的な支援を行いました。在外邦人向けのメール登録(在留届・たびレジ)をしておくと、緊急時に大使館から情報が届きます。まだ登録していない方は、移住前後に済ませておきましょう。

タイの防災体制は「整備が進行中」

タイの防災体制は「整備が進行中」

Photo by Hiep Nguyen on Unsplash

正直にお伝えすると、タイの行政防災体制は日本ほど成熟していません。日本で当たり前の緊急地震速報、整備された避難所、全国的な防災訓練——こうした仕組みはタイにはまだ十分ではありません。

ただし、2025年の地震はその転換点になりつつあります。在タイ日本大使館の協力のもと、世界銀行主催の国際会議「地震後の迅速な建物被害判定」がバンコクで開催され、日本の国土交通省専門家とタイのエンジニアが能力強化に向けた意見交換を行いました。防災アプリの普及、タイ防災局(DDPM)による継続的な情報発信——こうした動きが積み重なっています。

「日本と同じ水準の備え」を求めることはできませんが、「何もない」わけでもない。個人レベルの備え(保険・アプリ・避難の考え方)を整えておけば、リスクを大幅に下げられるというのが現実的な結論です。

まとめ:保険と備えは、移住の準備リストに必ず入れる

まとめ:保険と備えは、移住の準備リストに必ず入れる

Photo by Hiep Nguyen on Unsplash

バンコクへの移住を考えているなら、保険と防災の準備は物件探しと同じタイミングで始めることをおすすめします。

やるべきことを3つに絞ると——まず「火災・家財保険への加入(地震特約の確認を含む)」、次に「防災アプリのインストールと在外登録(たびレジ等)」、そして「揺れた時の行動を事前にイメージしておくこと」。この3つだけで、何もしないよりはるかに安心できる状態になります。

地震リスクの全体像はバンコク不動産の地震リスク完全ガイド、物件選びの具体的なポイントは地震に強いバンコクのコンドミニアムの選び方もあわせてご覧ください。


※ 本記事は、在タイ日本大使館・タイ防災局(DDPM)・現地不動産会社の情報・報道をもとに作成しています。保険商品の内容・補償範囲は各社によって異なります。加入前に必ず各保険会社にご確認ください。2026年6月時点の情報です。

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